第9講 プロシージャの学習
第1話 プロシージャとは?
このプロシージャの学習もとても大切な基礎事項です。
実は、基礎の中で最も重要かも知れませんので、
第3講あたりに持ってくることも検討したほどです。
実際に、今まで行ってきた各種のプログラミングにおいて、
一番最初に持ってきたものもあります。
初心者 のための VC++による C言語 入門 C++ 入門 サイト 基礎から応用まで
がその例です。
もっとも、VBやVBAのプロシージャに当たるものは、
C言語やC++では、関数といいます。
厳密に言うと違うのですが、
Javaでは、概ねプロシージャに相当するものはクラスと考えて良いでしょう。
プロシージャ、関数等とは何でしょうか。
関数というと顔をしかめる人もいらっしゃるかも知れませんが、
実は、内容はとても簡単です。
プロシージャやC言語の関数は、
プログラムの単位すなわち細胞です。
あるいは、プログラムのパーツ・部品です。
皆さんが一番最初に組んだプログラム
Private Sub CommandButton1_Click()
Range("A6") = "VBAのプログラミング体験"
End Sub
Private Sub CommandButton2_Click()
Range("A6") .Select
Selection.ClearContents
Range("A1").Select
End Sub
を例に挙げれば、
Private Sub CommandButton1_Click()
Range("A6") = "VBAのプログラミング体験"
End Sub
と
Private Sub CommandButton2_Click()
Range("A6") .Select
Selection.ClearContents
Range("A1").Select
End Sub
が、プロシージャです。
プログラム
Private Sub CommandButton1_Click()
Range("A6") = "VBAのプログラミング体験"
End Sub
Private Sub CommandButton2_Click()
Range("A6") .Select
Selection.ClearContents
Range("A1").Select
End Sub
は2つの細胞・単位から構成されていた訳です。
あるいは言い換えれば、2つのパーツ・部品から構成されていた訳です。
実は、ビル・ゲイツが開発したBASICには大きな欠陥がありました。
BASICにもサブルーチン(サブプログラム)という考え方がありましたが、
C言語の関数(細胞または部品)や
今のVBまたはVBAのプロシージャ(細胞または部品)とは、
決定的な違いがあります。
それは何かと申しますと、各サブルーチン(サブプログラム)が独立していなかったのです。
独立していないというのは、変数名が同じであると、
他のサブルーチン(サブプログラム)において値が書き換えられてしまうのです。
それに対して、VBやVBAのプロシージャにおいては、
変数名が同じでも書き換えられてしまう心配はないのです。
次の参考ファイルを開いてみてください。
参考ファイル
Private Sub CommandButton1_Click()
Dim a As Byte
a = 15
Cells(5, 6) = "a="
Cells(5, 7) = a
CommandButton2_Click
Cells(6, 1) = "Private Sub CommandButton2_Click()においてaに20を代入してからの再表示"
Cells(7, 6) = "a="
Cells(7, 7) = a
End Sub
Private Sub CommandButton2_Click()
Dim a As Byte
a = 20
End Sub
Private Sub CommandButton3_Click()
Rows("5:200").Select
Selection.ClearContents
Range("A1").Select
End Sub
実行ボタンを押すと、
このプログラムは、最初プロシージャPrivate Sub CommandButton1_Click()
においてaに15が代入されています。
次に、
Cells(5, 6) = "a="
Cells(5, 7) = a
によって値がG5に表示されます。
そして、CommandButton2_Clickによって、
Private Sub CommandButton1_Click()が、
Private Sub CommandButton2_Click()に業務を遂行するように命令しました。
Private Sub CommandButton2_Click()の業務はaに20を入れ直すことです。
Private Sub CommandButton2_Click()の業務遂行後、再び
Cells(7, 6) = "a="
Cells(7, 7) = a
によって、セルにaの値を表示させました。
ところが、aの値は20でなくて15です。
VBAの場合例え変数名が同じであっても、
他の部品・単位であるプロシージャによって値を書き換えられる心配がないのです。
これがプロシージャが独立しているという意味です。
つまり、各変数は
それぞれのプロシージャ内でしか有効でないのです。
有効範囲がプロシージャに限定されていることが、独立の意味です。
では、独立であることにどんなメリットがあるのでしょうか。
また、独立でないとどんな不都合があるのでしょうか。
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