第1講 はじめてのC言語ゲーム体験
第3話 統合開発環境って何?
統合開発環境とはずいぶんむずかしい言葉ですが、
これはいったいなんでしょうか。
プログラミングをするのに、
プログラム言語があればよいというものではありません。
プログラム言語以外に実は様々なツール(道具)が必要です。
エディタ・デバッガ・コンパイラ等です。
エディタというのは、簡単に言うとプログラムを書くためのワープロです。
ですから、ワードや一太郎などのワープロソフトでもいいのですが、
プログラムの文章は、
vb
のように段組をしながら書いていきます。
段組をする理由は、
意味のまとまりをわかりやすくするためです。
入れ子式人形にように、入れ子式に記述していくのです。
この段組で威力を発揮するのが、
エディタと言われるプログラム専用のワープロです。
段組以外にもたくさんの利点がありますが、
追々説明していくことにしましょう。

デバッガはデバッグをするアプリです。
デバッグとは虫取りという意味です。
虫取りとは?
プログラミングの世界では、
プログラムの欠陥(けっかん−弱点や欠けている点のことです)をバグ(虫)といいます。
つまり、デバッグというのはプログラムの欠陥(けっかん)を直す作業のことです。

コンパイラとは、C言語で書いてある記述を機械語に翻訳するツールです。
機械語というには、0と1のみで記述してある言葉です。
実は、コンピュータはC言語にしてもJavaにしてもその他の言語にしても、
理解はできません。
コンピュータが理解できるのは、機械語のみです。
それならば最初から0と1のみの機械語で記述すれば良さそうですが、
残念ながら機械語が理解できる人は、専門家のみです。
それで人間にも理解できるようにしたものが各種のプログラミング言語です。
コンパイラは、普通の人が理解できる言葉で書いてある記述を機械語に翻訳する仕事をします。

プログラミングが始まった頃は、
エディタで記述して、
コンパイラを起動してコンパイル(翻訳)して、
プログラムに欠陥があるときには、
デバッガを起動して欠陥を直すというとても面倒な作業をしていましたが、
Windowsの時代になり、多くのツール(道具)を1つのソフトに統合(結びつける)して、
同時に扱えるようになりました。
プログラミングに必要な様々なツール(道具)を統合したアプリを、
総合開発環境というのです。
この授業では、ときどき4次元ポケットと呼んだりします。
もちろんドラえもんのポケットです。

尚、ソフトやアプリはアプリケーションソフト(応用ソフト)の略称です。
ソフトといったりアプリといっりしますが、
気分だけで言いかえることに意味はありません。

4次元ポケットには様々なものがいろいろな会社から出されていますが、
本講義においてはVisual Studio Community 2017を使います。
これはマイクロソフトの出している無料で最新の統合開発環境です。
Visual Studio Community 2017には最初から、C言語・C++・Visual Basic・C#などが入っています。
インストール(パソコンに入れて使えるように設定すること)は、第5話で説明します。


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