第18講 対角線法による魔方陣自動生成速度の1万倍加へ

第１話 対角線法とは何か？
ちょっとした工夫で第10講の魔方陣自動生成アプリは、
次数にもよりますが、
作成速度は、１万倍から数億倍にもなります。

その工夫とは、
入力順番号の付け替えです。

例えば、４次魔方陣を自動生成させるときに、

の順で入力していましたが、
この入力順を

と変更すれば良いのです。
こんなちょっとした工夫で、
おそらく４次の段階で２０倍
５次なら１万倍以上速くなります。
なぜでしょうか。
答えは３０行ほど下。




























答え

各セルの中で条件が強いセルを考えてください。

例えば

のセルは
ａ＋ｂ＋ｃ＋ｄ＝３４
とｂ＋ｆ＋ｊ＋ｋ＝３４の２条件を満たせば良いのに対して、

のセルは
ｃ＋ｇ＋ｋ＋ｏ＝３４
ｉ＋ｊ＋ｋ＋ｌ＝３４
ａ＋ｆ＋ｋ＋ｐ＝３４
の３条件を満たす必要があります。
つまり、
対角線上のセルはすべて３つの条件を見たさなければならないのに対して、
対角線以外のセルは２つの条件を満たせば良いのです。

私たち高校教諭は、
毎年春休みに時間割を組まなければなりません。
これが年々大変になってきています。
習熟・選択・合同などいろいろな
授業形態が取られるようになっているからです。
実は、時間割を組むコツは条件の厳しい枠から埋めていくです。
分割・合同で複数のクラスに渡り、
教室が制限されていて、
しかも、非常勤の場合時間も制約されている授業があります。
最初に単位数が多く１人で持っている授業を先に入れてしまうと、
条件の厳しい駒が身動きできなくなってしまいます。
条件の厳しい駒を先に入れて、
単位数の多い単駒（１人で１教室の授業）を後から入れるのが、
ミソです。
行き詰まったとき、
単駒は比較的自由に動かせるからです。

条件の厳しいところからクリアする！
これは時間割だけでなく、
どんな問題にも適応できる絶対原則です。
厳しいところから埋めていくと場合の数が、
１／１０００にも１／１００００にもなるからです。
ですから、セル番号を

と付け替えるだけで生成時間が
２０倍ぐらいから1万倍ぐらいになったりする訳です。

さて、問題はその番号振り直しをどのようにするかです。
これは、難問ですよ。
というのは、

ｎ＝３のとき

ｎ＝４のとき

ｎ＝５のとき

ｎ＝６のとき

ｎ＝７のとき

という複雑な動きをするからです。

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