第14講 末項確定法による魔方陣自動生成ソフトの高速化
第５話 改良ファイル肝の部分の解説その２

コード肝部分再掲
　　If gi = 0 And gj = n - 2 Then
　　　　w = 0
　　　　For i = 0 To n - 3
　　　　　　w = w + x(0, i)
　　　　Next
　　　　w = w + x(0, n - 1)
　　　　w1 = Int(n * (n * n + 1) / 2) - w
　　　　If w1 < 1 Then Exit Sub
　　　　If w1 > n * n Then Exit Sub
　　　　If n Mod 2 = 0 Then
　　　　　　For i = 0 To 3 * n - 4
　　　　　　　　If w1 = x(iz(i), jz(i)) Then Exit Sub
　　　　　　Next
　　　　End If
　　　　If n Mod 2 = 1 Then
　　　　　　For i = 0 To 3 * n - 5
　　　　　　　　If w1 = x(iz(i), jz(i)) Then Exit Sub
　　　　　　Next
　　　　End If
　　　　x(gi, gj) = w1
　　　　Call f(g + 1, cn, n, x(), iz(), jz())
　　　　Exit Sub
　　End If

次の
　　　　If n Mod 2 = 0 Then
　　　　　　For i = 0 To 3 * n - 4
　　　　　　　　If w1 = x(iz(i), jz(i)) Then Exit Sub
　　　　　　Next
　　　　End If
　　　　If n Mod 2 = 1 Then
　　　　　　For i = 0 To 3 * n - 5
　　　　　　　　If w1 = x(iz(i), jz(i)) Then Exit Sub
　　　　　　Next
　　　　End If
では何をしているのでしょうか。
魔方陣の原則に、
同じ数字を複数回使用してはならない、
というものがあります。
ここは、すでに入っている数字と重複がないかを調べています。
場合分けになっている理由は、
偶数の場合は対角線の中央が交差しないのに対して、
奇数の場合は交差するからです。

偶数の場合の3 * n - 4
は４次魔方陣の場合

セル番号８です。
３＊ｎ－４＝３×４－４＝８
ですよね。
セル番号９に入れる候補が、
セル番号０から８までのセルに
入っている数字と重複していないかを調べています。
奇数の場合の3 * n - 5
は５次魔方陣なら

セル番号１０です。
実際、
３＊ｎ－５＝３×５－５＝１０ですね。

以上の重複検査をクリアした場合のみ、
　　　　x(gi, gj) = w1
によってはじめて１行目（n-1）列目に候補数字が入れられます。
重複している場合は前のセルに戻ってやり直すため
　　　　　　　　If w1 = x(iz(i), jz(i)) Then Exit Sub
　　　　　　　　If w1 = x(iz(i), jz(i)) Then Exit Sub
となっているわけです。
　　　　Call f(g + 1, cn, n, x(), iz(), jz())
ではｎの２乗より大きくない、１より小さくない、
今まで入っているセルと数字の重複がない、
の検査をすべてパスしていますので、
次のセルに進んで良いわけです。
最後の
　　　　Exit Sub
をうっかり忘れると、
Sub f(g As Byte, cn As Integer, n As Byte, x() As Byte, iz() As Byte, jz() As Byte)
　　　　　　　　・・・
　　　　　　　　・・・
　　　　　　　　・・・
以降が実行されてしまい、
無駄な試行錯誤をすることになります。

以上で解説は終了します。
では、次の段階に進みましょう。
１列目(n-1)行目の改善を行ってください。
４次魔方陣なら

セル番号１２、５次魔方陣なら

セル番号１９に相当します。

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