第7講 For文を入れ子式に使い多次元ループを実現する
第7話 順列作成マクロ解説その1
順列作成マクロプログラム重要部分再掲
Private Sub CommandButton1_Click()
Dim i As Byte, j As Byte, k As Byte, cn As Byte
cn = 0
For i = 1 To 3
For j = 1 To 3
If i <> j Then
For k = 1 To 3
If k <> i And k <> j Then
Cells(5, 2 + cn * 4) = i
Cells(5, 3 + cn * 4) = j
Cells(5, 4 + cn * 4) = k
cn = cn + 1
End If
Next
End If
Next
Next
End Sub
i、j、kの役割が分かるようにコードと実行画面を色対応してあります。
iは順列の1番最初のセルを担当し、
jは順列の2番目のセルを担当し、
kは順列の3番目のセルを担当しているわけです。
さて、
If i <> j Then
・・・
End If
は何のためにあるのでしょうか。
順列の規則は同じ数字の重複を認めないということでした。
ですから、111ようなものは順列として認めません。
If i <> j Then
・・・
End If
の役割は1番目のセルと2番目のセルの数字
が重ならないようにしているのです。
If k <> i And k <> j Then
・・・
End If
の役割をもうお分かりですね。
これは3番目のセルの数字が、
1番目のセルの数字とも、
2番目のセルの数字とも重ならないようにしているのです。
残りは、
Cells(5, 2 + cn * 4) = i
Cells(5, 3 + cn * 4) = j
Cells(5, 4 + cn * 4) = k
cn = cn + 1
の4行を理解することです。
cnはカウンターすなわち数える変数です。
今何個目の順列を作っているか数えています。
ただし、cnは0から始まっていますので、
最初の順列を0個目、2個目の順列を1個目などと数えています。
もし、最初の順列を1個目、次の順列を2個目と数えさせたいなら、
コードは次のように変更しなければなりません。
cn = cn + 1
Cells(5, - 2 + cn * 4) = i
Cells(5, - 1 + cn * 4) = j
Cells(5, cn * 4) = k
Cells(5, - 2 + cn * 4) = iなどに?が浮かびますよね。
一番最初のループにおいてcn = cn + 1からcnは1になっています。
すると、Cells(5, - 2 + cn * 4) はCells(5, - 2 + 1 * 4)すなわちCells(5, 2)となり、
B5のセルになります。
もし、Cells(5, 2 + cn * 4) のままだと
Cells(5, 2 + 1 * 4) = Cells(5, 6)になってしまい、
F5の位置に最初の順列が表示されてしまうことになります。
ですから、 Cells(5, - 2 + cn * 4) に変更しなければならないのです。
さて、 * 4の意味は何でしょうか。
それは4つ飛びにするという意味です。
B5の次はF5ですね。
BCDEFですから、間が4つですよね。
4つ飛びにするときに+ cn * 4とすることが有用な手法です。
魔方陣と数独を主な題材とする本講義ではしばしば登場する手法です。
是非とも覚えてください。
では皆さん、
を実行する課題に挑戦してください。
この課題は、魔方陣や数独に直結する課題です。
魔方陣の方は別にして、
数独の方はどうして直接繋がっているのかお分かりですよね。
そうです。
今回は1から4ですが、それを1から9までにすれば
数独の1つのブロックですね。
尚、
1 | 2 |
3 | 4 |
のすべての場合
を4次方陣順列と名付けます。
つまり、1から4の順列を方陣上に並べたものを4次方陣順列と定義するのです。
この名称を使うなら、
数独の1ブロックは9次方陣順列の1つということになります。
尚、4次方陣順列は細胞構成法という手法で、
偶数次の魔方陣(例えば、6次魔方陣や22次魔方陣)を作成するときの
必須のアイテムになります。
私の開発した最速の魔方陣作成プログラムは、
26次魔方陣を1秒あたり数十の勢いで生成していきますが、
そこで使っている手法が細胞構成法です。
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