第8講 関数(2)
第4話 もとの行列・左右反転行列・上下反転行列・転置行列のすべてを表示する
実行画面
もとの行列
1 7 4 0 9 4 8
8 2 4 5 5 1 7
1 1 5 2 7 6 1
4 2 3 2 2 1 6
8 5 7 6 1 8 9
2 7 9 5 4 3 1
左右反転
8 4 9 0 4 7 1
7 1 5 5 4 2 8
1 6 7 2 5 1 1
6 1 2 2 3 2 4
9 8 1 6 7 5 8
1 3 4 5 9 7 2
上下反転
2 7 9 5 4 3 1
8 5 7 6 1 8 9
4 2 3 2 2 1 6
1 1 5 2 7 6 1
8 2 4 5 5 1 7
1 7 4 0 9 4 8
転置
1 8 1 4 8 2
7 2 1 2 5 7
4 4 5 3 7 9
0 5 2 2 6 5
9 5 7 2 1 4
4 1 6 1 8 3
8 7 1 6 9 1
を実現するプログラム例
#include<stdio.h>
#include<stdlib.h> //rand()が使えるようにインクルード
void f(int **x); //データ作成関数
void g(int **x); //データ表示関数
void h(int **x); //左右反転データ表示関数
void t(int **x); //上下反転データ表示関数
void s(int **x); //転置データ表示関数
int main() {
int **a = (int **)malloc(sizeof(int *) * 6), i; //配列の宣言
for (i = 0; i < 10; i++)a[i] = (int *)malloc(sizeof(int) * 7);
f(a); //配列の先頭アドレスを渡している
printf("もとの行列\n");
g(a); //配列の先頭アドレスを渡している
printf("左右反転\n");
h(a); //配列の先頭アドレスを渡している
printf("上下反転\n");
s(a); //配列の先頭アドレスを渡している
printf("転置\n");
t(a); //配列の先頭アドレスを渡している
}
void f(int **x) {
int i, j;
//配列のデータ作成
for (i = 0; i < 6; i++) {
for (j = 0; j < 7; j++)x[i][j] = rand() % 10;
}
}
void g(int **x) {
int i, j;
//配列のデータ表示
for (i = 0; i < 6; i++) {
for (j = 0; j < 7; j++)printf("%d ", x[i][j]);
printf("\n");
}
printf("\n"); //改行
}
void h(int **x) {
int i, j;
//左右反転のデータ表示
for (i = 0; i < 6; i++) {
for (j = 0; j < 7; j++)printf("%d ", x[i][6 - j]);
printf("\n");
}
printf("\n"); //改行
}
void s(int **x) {
int i, j;
//上下反転ののデータ表示
for (i = 0; i < 6; i++) {
for (j = 0; j < 7; j++)printf("%d ", x[5 - i][j]);
printf("\n");
}
printf("\n"); //改行
}
void t(int **x) {
int i, j;
//転置のデータ表示
for (i = 0; i < 7; i++) {
for (j = 0; j < 6; j++)printf("%d ", x[j][i]);
printf("\n");
}
printf("\n"); //改行
}
さて、main()で配列(実際にはポインタ)を作り渡していましたが、
関数側から配列を戻すことが出来るでしょうか。
つまり、戻り値を配列にすることは出来るでしょうか。
もちろん配列を戻り値にすることは出来ません。
関数のところで言い忘れましたが、
関数は必ず1つの値のみを返します。
ですから、C言語の関数も戻す値は1つです。
ならば、配列を社長以外の社員が作り、
社長に返すことができかといいますと、
出来るが答えです。
下の図では、配列の先頭アドレスである
1000を社員から返してもらえれば、
社長はx[0]からx[4]までのデータを受け取ることが出来ます。
連続する番地に5つのデータが入っているからです。
関数は1つの値しか返せませんが、
1000という配列のアドレス(正確には1つ手前のアドレス)を受け取れば、
1001〜1004、1005〜1008、1009〜10012、1013〜1016、1017〜1020
に入っているデータを引き出すことが出来ます。
実質配列を返してもらったのと同じ結果になります。
では、これを確認するコードを考えて下さい。
ただし、実行画面は
もとの行列
1 7 4 0 9 4 8
8 2 4 5 5 1 7
1 1 5 2 7 6 1
4 2 3 2 2 1 6
8 5 7 6 1 8 9
2 7 9 5 4 3 1
左右反転
8 4 9 0 4 7 1
7 1 5 5 4 2 8
1 6 7 2 5 1 1
6 1 2 2 3 2 4
9 8 1 6 7 5 8
1 3 4 5 9 7 2
上下反転
2 7 9 5 4 3 1
8 5 7 6 1 8 9
4 2 3 2 2 1 6
1 1 5 2 7 6 1
8 2 4 5 5 1 7
1 7 4 0 9 4 8
転置
1 8 1 4 8 2
7 2 1 2 5 7
4 4 5 3 7 9
0 5 2 2 6 5
9 5 7 2 1 4
4 1 6 1 8 3
8 7 1 6 9 1
であるとします。