第1講 C++を体験しよう!
第4話 プログラムの文章解説
using namespace System;
int main(){
Console::WriteLine("黒い画面で動くソフトの世界にようこそ!");
}
解説
前話でも触れましたが、
using namespace System;は黒い画面
に表示させるConsole::WriteLine("黒い画面で動くソフトの世界にようこそ!");
を使うために必要なものです。
では、int main()と何でしょうか。
C言語とC++における社長(親分)です。
現在は、社員(子分)がいませんが学習が進むとたくさんの社員(子分)をもつようになります。
社長(親分)の命令で社員(子分)たちが動くのです。
だから、mainすなわちメインです。
mainの指令によって、社員(子分)たちが動くので指令書といってもよいでしょう。
社員(子分)を動かす指令書です。
さて、intが気になりますよね。
C言語とC++では、社員を関数といいます。
mainも社長(親分)とはいえ、会社を構成する社員の一人ですから、関数です。
そして、社員(子分)は必ず型をもつのです。
なぜ型を持つかというと、社員は特化した任務のみを遂行するからです。
現実の世界の社員は、いろいろな仕事をします。
企画する、プレゼンする、相手の会社と交渉する、営業をする、大掃除をするなど、
資本主義における会社の社員は様々な仕事ができますが、
C言語やC++の社員(関数)は、封建主義社会の職人と同様に1つのことしかできないのです。
封建主義時代の職人は、靴職人なら靴を作ることしかできませんでした。
つまり、自分の専門しかできないのです。
何の仕事でもこなせる万能の労働者が出現するのは、
基礎教育が普及した近代なのです。
資本主義における教育の主要な任務は、
何の仕事でもこなせる労働者=万能人を育成することなのです。
労働者を自由にいろいろな産業に配置できる流動性が資本主義には必要であるからです。
C++の社員は残念ながら、封建主義時代の職人と同様に1つの仕事しかできないのです。
つまり、専門馬鹿なのです。
専門の仕事しかできません。
その専門を表すのが型です。
型にはint型(整数型)、double型(倍精度浮動実数型)、char型(文字型)などの様々なものがあり、
特別なものとしてvoid型(voidは空という意味)というものがあります。
mainはvoid型かint型しか許されないと思ってください。
えっ、どうして整数型とお思いでしょうが、今のところは必要なお呪いであると思ってください。
void型にしてもint型にしてもどちらでもプログラムは動きます。
試しに、
using namespace System;
void main(){
Console::WriteLine("黒い画面で動くソフトの世界にようこそ!");
}
と変更し、Ctrl+F5で『機械語に翻訳して、プログラムを実行する』をしてみてください。
変わりませんよね。
昔は、空を意味するvoid型にするのが、普通でしたが今はint型で書くことが多いようです。
Console::WriteLine("黒い画面で動くソフトの世界にようこそ!");
は括弧の中の"黒い画面で動くソフトの世界にようこそ!"を黒い画面に表示せよの命令です。
文字データは、""で囲むという規則になっています。
例えば
using namespace System;
void main(){
Console::WriteLine(3);
}
とするととなります。
前話でも述べた重要な注意を繰り返しておきます。
using namespace System;
void main(){
Console::WriteLine(3);
}
は
using namespace System;
void main(){
Console::WriteLine(3);
}
と書いても同じです。ですから、Console::WriteLine(3);は左右の位置は関係ないわけです。
ただし、必ず
using namespace System;
void main(){
Console::WriteLine(3);
}
のように書く習慣を付けてください。main{の左側でエンターすると
上のような位置になりますので、基本はそれに従いましょう。
どうして段組が必要でしょうか。
私の作ったWindows版マルチスレッド対応の数独問題作成ソフトVer.1のソースの一部を紹介すると、
となっています。段組がとってあることによって、意味のまとまりが明確になっています。
入れ子式構造(入れ子式人形)が明瞭になります。
文を左右に動かすには、Tab、BackSpace、スペースを使います。
ただし、全角スペースを使うとエラーしますのでスペースを使う場合は、必ず半角スペースにしてください。
お勧めは半角スペースでの移動でなく、Tabによる移動です。
段組は、大きくとった方がわかりやすいからです。
では、皆さん練習です。
問1 と表示させるにはプログラムの文章を
どのように変更したらよいですか。
問2 今度はと表示させてください。ただし、1は半角です。
問3 上を全角の1に変更するには、どうしたらよいですか。
問題を解く過程でエラーしてしまった人もいるかもしれませんね。
エラー一覧の方は、3行目に問題があることを示しています。
using namespace System;
void main(){
Console::WriteLine(1);
}
つまり、ピンクの部分に問題があります。
そこで、問4です。ピンクをどのように変更してから、
Ctrl+F5{これはCtrlキーとF5(ファンクションキーといいます。キーボードの一番上にありますね。)を同時に押す操作を表します。}
とすればエラーが出ないでしょうか。ヒントは、文字は何かで囲みましたね。
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