第2講 数字を入れる箱(変数)を理解しよう1
第1話 鯛焼きの型(クラス)とは?
public class A {
public static void main(String[] args) {
System.out.println("はじめてのJava");
}
}
鯛焼きの型(クラス)については、後に独立の講を設けてそこで詳しく説明しますが、
一応この話で概略を説明しておきます。
クラスとは何か?
実はクラスとは、設計書に相当します。
JavaやC++では、設計書とものを区別します。
ものをオブジェクトといい、クラスはオブジェクトの雛形です。
車を作るときは、設計書を作ります。
その設計書から、車という『もの』を作ります。
Javaはもの指向言語(オブジェクト指向言語)といわれます。
雛形からものを作ってプログラミングしているからです。
設計書の例えがわかりにくい方は、
鯛焼きの型と鯛焼きの関係を考えるといいかもしれません。
クラス=型です。
鯛焼きの型から鯛焼きという『もの』が作られます。(ですから専門用語を用いない本講義では、クラスを直接にイメージできるように鯛焼きの型と呼ぶわけです。)
クラスという型から様々なもの=オブジェクトを作り出します。
設計書から実体を作り出す、といってもよいでしょう。
鯛焼きの型(クラス)の構成要素は
クラス{
文字や数字を入れる箱の群れ(フィールド);
命令の集まり(メソッド);
}
命令の集まり(メソッド)と文字や数字を入れる箱の群れ=データを貯めておく箱の群れ(フィールド)の二つの要素です。群れを入れているのは、データを入れる箱を普通複数個用意するからです。
メソッドは命令の集合です。
public static void main(String[] args) {
System.out.println("はじめてのJava");
}
は命令が一つしかありませんが、コンソール画面に『はじめてのJava』を表示せよという命令ですから、メソッドです。命令の集まり(メソッド)ですから、複数の命令を入れることができます。
public static void main(String[] args) {
System.out.println("はじめてのJava");
System.out.println("とっても楽しい体験です。");
}
命令の集合がメソッドです。
C++を学んでいる方には、命令の集まり(メソッド)は関数やメンバー関数といった方がわかりやすいかもしれません。
あるいはVisual Basicを学んでいる方には、プロシージャが命令がメソッドであるといった方がいいかもしれません。
本サイトにおいては、命令の集まり(メソッド)をしばしば関数やメンバー関数と呼びます。
メンバーを入れるのは、クラスを構成するメンバーであるからです。
次に文字や数字を入れる箱の群れ(フィールド)ですが、これはC++流にいえばメンバー変数です。
変数をフィールドといいます。
変数もクラスに複数入れることができるので、メンバー変数です。
したがって、クラスとは
クラス{
変数;
関数;
}
あるいは
クラス{
メンバー変数;
メンバー関数;
}
から構成されるものと言ってよいでしょう。
変数や関数ですって?
渋い顔をしている人いませんか。
苦手だなと。
でも大丈夫ですよ。
全然苦手意識をもつ必要はありません。
関数や変数といっても数学の関数や変数とは異なるものです。
関数は、単なる命令の集合ですし、
変数は、次話で説明するように数字や文字を入れる箱にすぎないものです。
この講で学ぶのは文字や数字を入れる箱の群れ(フィールド)=変数です。
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