第6講 同じことの横縦の繰り返し(2次元ループ)
第4話 2次元ループの意味
2次元の意味を考えていただくために、
もう一度プログラムの文章とプログラムの実行結果と (i、j)の動きを見てください。
自然配列を発生させるプログラムの文章
Private Sub CommandButton1_Click()
Dim i As Byte, j As Byte, k As Byte
k = 0
For i = 1 To 10
For j = 1 To 10
k = k + 1
Cells(5 + i, 1 + j) = k
Next
Next
End Sub
実行結果
(i、j)の動き
(1、1)→(1、2)→(1、3)→(1、4)→(1、5)→(1、6)→(1、7)→(1、8)→(1、9)→(1、10)→
(2、1)→(2、2)→(2、3)→(2、4)→(2、5)→(2、6)→(2、7)→(2、8)→(2、9)→(2、10)→
(3、1)→(3、2)→(3、3)→(3、4)→(3、5)→(3、6)→(3、7)→(3、8)→(3、9)→(3、10)→
(4、1)→(4、2)→(4、3)→(4、4)→(4、5)→(4、6)→(4、7)→(4、8)→(4、9)→(4、10)→
(5、1)→(5、2)→(5、3)→(5、4)→(5、5)→(5、6)→(5、7)→(5、8)→(5、9)→(5、10)→
(6、1)→(6、2)→(6、3)→(6、4)→(6、5)→(6、6)→(6、7)→(6、8)→(6、9)→(6、10)→
(7、1)→(7、2)→(7、3)→(7、4)→(7、5)→(7、6)→(7、7)→(7、8)→(7、9)→(7、10)→
(8、1)→(8、2)→(8、3)→(8、4)→(8、5)→(8、6)→(8、7)→(8、8)→(8、9)→(8、10)→
(9、1)→(9、2)→(9、3)→(9、4)→(9、5)→(9、6)→(9、7)→(9、8)→(9、9)→(9、10)→
(10、1)→(10、2)→(10、3)→(10、4)→(10、5)→(10、6)→(10、7)→(10、8)→(10、9)→(10、10)
→ |
動いていってから、
→ |
結局、実行結果
は実際にコンピュータが動く順番を示しています。
表示の番号順にプログラムは処理をしています。
1を表示→2を表示→3を表示→・・・→99を表示→100を表示
の順にコンピュータは処理を実行しています。動きは、
Private Sub CommandButton1_Click()
Dim i As Byte, j As Byte, k As Byte
k = 0
For i = 1 To 10
k = k + 1
Cells(5 , 1 + i) = k
Next
End Sub
ならば
と直線(1方向のみ)に動くのに対して、横方向と縦方向の2方向に動きます。
数学では直線を1次元、平面を2次元といいますが、1,2はもっている方向の数です。
それと同様に、
Private Sub CommandButton1_Click()
Dim i As Byte, j As Byte, k As Byte
k = 0
For i = 1 To 10
k = k + 1
Cells(5 , 1 + i) = k
Next
End Sub
は1方向のみにしか動かないので1次元ループといい、
Private Sub CommandButton1_Click()
Dim i As Byte, j As Byte, k As Byte
k = 0
For i = 1 To 10
For j = 1 To 10
k = k + 1
Cells(5 + i, 1 + j) = k
Next
Next
End Sub
は2方向に動く(平面上に動く)ので2次元ループというのです。
専門用語を用いない本講義では、
2方向の繰り返し(ループ)を『同じことの横縦の繰り返し』と呼んでいるわけです。
2次元+ループですから、
『横縦の同じことの繰り返し』『横縦に同じことを繰り返す』とも呼びたいと思います。
2方向の動き=平面上の動きであることを示すために、
横縦の繰り返しとしているわけです。
そして、ランダムな数字を2次元上に発生させる
Private Sub CommandButton1_Click()
Dim i As Byte, j As Byte
For i = 1 To 10
For j = 1 To 10
Cells(5 + i, 1 + j) = Int(100 * Rnd())
Next
Next
End Sub
の場合でも、動き方の順番は
となっています。
横に動いてから縦に動くわけです。
入れ子式人形
Private Sub CommandButton1_Click()
Dim i As Byte, j As Byte
For i = 1 To 10
For j = 1 To 10
Cells(5 + i, 1 + j) = Int(100 * Rnd())
Next
Next
End Sub
の中の人形
For j = 1 To 10
Cells(5 + i, 1 + j) = Int(100 * Rnd())
Next
が先に動き、中の人形が一通り任務を遂行し終わると、
外の人形がそのたびに1つだけ動くのです。
→ |
→ |
動き方は10×10=100通りです。長方形の面積の求め方と同じです。
2次元ループを理解していただくためには、
実際にどう動くかを把握しなければならないのです。
さて、次の課題です。
を実現するために第3の箱wを用意しましたが、
実は2つの箱iとjのみでも同じ結果を得るプログラムを組むことが可能です。
それを考えてください。
ヒントは、10進数の成り立ち
56=5×10+6
にあります。
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