第6講 同じことの横縦の繰り返し(2次元ループ)
第3話 横縦と逆に表現する理由
前話問題
自然配列を発生させるマクロ解答例
Private Sub CommandButton1_Click()
Dim i As Byte, j As Byte, k As Byte
k = 0
For i = 1 To 10
For j = 1 To 10
k = k + 1
Cells(5 + i, 1 + j) = k
Next
Next
End Sub
kは数を数える働きがあります。
数をカウントする変数をカウンターといいます。
本講義は、専門用語を用いないので、
カウンターを『数える数を入れる箱』と名付けます。
kは『数える数を入れる箱』です。
さて、なぜ縦横でなく横縦なのでしょうか。
For i = 1 To 10
For j = 1 To 10
k = k + 1
Cells(5 + i, 1 + j) = k
Next
Next
の(i、j)はどのように動くでしょうか。
(1、1)→(1、2)→(1、3)→(1、4)→(1、5)→(1、6)→(1、7)→(1、8)→(1、9)→(1、10)→
(2、1)→(2、2)→(2、3)→(2、4)→(2、5)→(2、6)→(2、7)→(2、8)→(2、9)→(2、10)→
(3、1)→(3、2)→(3、3)→(3、4)→(3、5)→(3、6)→(3、7)→(3、8)→(3、9)→(3、10)→
(4、1)→(4、2)→(4、3)→(4、4)→(4、5)→(4、6)→(4、7)→(4、8)→(4、9)→(4、10)→
(5、1)→(5、2)→(5、3)→(5、4)→(5、5)→(5、6)→(5、7)→(5、8)→(5、9)→(5、10)→
(6、1)→(6、2)→(6、3)→(6、4)→(6、5)→(6、6)→(6、7)→(6、8)→(6、9)→(6、10)→
(7、1)→(7、2)→(7、3)→(7、4)→(7、5)→(7、6)→(7、7)→(7、8)→(7、9)→(7、10)→
(8、1)→(8、2)→(8、3)→(8、4)→(8、5)→(8、6)→(8、7)→(8、8)→(8、9)→(8、10)→
(9、1)→(9、2)→(9、3)→(9、4)→(9、5)→(9、6)→(9、7)→(9、8)→(9、9)→(9、10)→
(10、1)→(10、2)→(10、3)→(10、4)→(10、5)→(10、6)→(10、7)→(10、8)→(10、9)→(10、10)
各行はiではなくjが動くのです。
実際の動きは、横に
→ |
動いていってから、
縦に動くのです。
もっとも、
For i = 1 To 10
For j = 1 To 10
k = k + 1
Cells(5 + j, 1 + i) = k
Next
Next
と組めば動きは逆になって最初縦に
→ |
動いてから、
横に動きますので、
どちらが先に動くのかは、プログラムの組み方による訳ですが、
イメージとしては横に動いてから縦に動くものとして捉えてほしいのです。
For i = 1 To 10
For j = 1 To 10
・
・
Next
Next
の場合先に動くのはjなのです。もう一度(i、j)の動きを見てください。
(1、1)→(1、2)→(1、3)→(1、4)→(1、5)→(1、6)→(1、7)→(1、8)→(1、9)→(1、10)→
(2、1)→(2、2)→(2、3)→(2、4)→(2、5)→(2、6)→(2、7)→(2、8)→(2、9)→(2、10)→
(3、1)→(3、2)→(3、3)→(3、4)→(3、5)→(3、6)→(3、7)→(3、8)→(3、9)→(3、10)→
(4、1)→(4、2)→(4、3)→(4、4)→(4、5)→(4、6)→(4、7)→(4、8)→(4、9)→(4、10)→
(5、1)→(5、2)→(5、3)→(5、4)→(5、5)→(5、6)→(5、7)→(5、8)→(5、9)→(5、10)→
(6、1)→(6、2)→(6、3)→(6、4)→(6、5)→(6、6)→(6、7)→(6、8)→(6、9)→(6、10)→
(7、1)→(7、2)→(7、3)→(7、4)→(7、5)→(7、6)→(7、7)→(7、8)→(7、9)→(7、10)→
(8、1)→(8、2)→(8、3)→(8、4)→(8、5)→(8、6)→(8、7)→(8、8)→(8、9)→(8、10)→
(9、1)→(9、2)→(9、3)→(9、4)→(9、5)→(9、6)→(9、7)→(9、8)→(9、9)→(9、10)→
(10、1)→(10、2)→(10、3)→(10、4)→(10、5)→(10、6)→(10、7)→(10、8)→(10、9)→(10、10)
先にjが動いていますよね。
For文が入れ子式
For i = 1 To 10
For j = 1 To 10
・
・
Next
Next
に入っている場合、最初に働く人形は中の人形の方なのです。
実際には、縦横の動きはプログラムの組み方による訳ですが、
中の人形の方が先に動くことを強調するために、
縦横でなく横縦とあえて逆に表現しているのです。
最も講義を始めた頃は、同じことの横縦の繰り返しでいくつもりでしたので、
講義の冒頭では縦横になっていますが、
第6講でこのテーマを取り上げるときに、
逆にした方がよいだろうという判断にいったわけです。
この後は横縦に統一したいと思います。
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