第12講 分割ファイル・分割コンパイル
第1話 コンパイルとEXEファイル
本講義で扱っているアプリケーションソフトでは、
ファイルの分割は必要ではありませんが、
C言語の仕組みを理解するために分割ファイルについて学習することにしましょう。
WindowsというOS
(オペレーティングシステム=基本ソフト、
パソコンを動かすソフトは基本ソフトと応用ソフトであるアプリケーションソフトです。
基本ソフトをOS(オーエス)といいます。)
が出てくる前はMs-DosというOSが主流でした。
Windowsが本格的に普及しだしたのは、1995年のWindows95が発売されてからです。
ですから、18年ぐらい前はMs-dosが主流でした。
OSが入っているパソコンをDosパソコンといっていました。
私が、パソコンを買いプログラミングの勉強を始めたのは1990年からですから、
Dosの時代です。
そして、その当時はメモリーも今では信じられないでしょうが、
1MBしかありませんでした。
さらに、ハードディスクも搭載されず、
システム部分で400KB(記憶なので数字には自信がありません。)ぐらいは使われていたので、
ユーザが実際に使用できるメモリーは600KBぐらいしかなかったのです。
現在ならメモリーが4GBで、1TBのハードディスク搭載が普通になっていますが、
1GBとは1024MB、1TBとは1024GB=1048576MBですから、
約1/2000000のメモリーしかなかったのです。
私が買ったNECのDAというパソコンは、メモリーが1MB拡張されていて当時としては高性能のパソコンでした。
その後メモリーさらに4MB拡張し、外付けのハードディスク(100MB)を付け加えましたので、
当時では夢のハイスペックマシンでした。
しかし、当時のC言語やC++がコンパイルする実行ファイルは、1MB以下と制限されていました。
本講義で扱っている題材なら、1MBでも充分おつりが来ますが、
私が研究していた魔方陣作成プログラムにおいて、1MBを超える必要性が生じました。
その時に使った手法が、分割ファイル=分割コンパイルという手法でした。
コンパイルについて説明していませんでしたね。
コンパイルとは、人間に理解しやすい言語で書いてあるソースを機械語に翻訳する作業です。
機械語とは、0と1の組み合わせからなるもので、人間が書くとなると非常に大変ですが、
C言語やC++には機械語に翻訳する作業であるコンパイル機能がついていたのです。
コンピュータは機械語しか理解できないので、
プログラムを実行するには、コンパイル作業が必要です。
実は、毎回行っているビルドの作業の1つは、コンパイルです。
コンパイルされた実行ファイルをEXEファイルと言います。
EXEファイルを実際に見てみましょう。
新しいプロジェクトを作る際に出てくる
場所の部分(この例ではD:\VC++2010d1\p\、
デフォルトでは違います。VC++を起動して新しいプロジェクトをクリックして、
何になっているかをご確認してください。)のフォルダをエクスプローラーで見てみましょう。
エクスプローラーを起動して、まずフォルダD:\VC++2010d1(これは、皆さんが先に確認したフォルダに変更して読んでください。)
のpをダブルクリックすると
Debugというフォルダがあります。
さらに、それをダブルクリックして見ると、
p.exeファイルが出てきます。
.exeのついてファイルのことをEXEファイル=実行ファイルというのです。
これが実行ファイルです。
その容量は、
なんと58KBです。皆さんが、作ったファイルも大体そんなところではないでしょうか。
1MBとは、1024KBですから先に充分おつりが来ると書いた点が納得できるのではないでしょうか。
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