ずらし法で5次7次11次魔方陣などを作ろう!


魔方陣の一般的作成方法は、直交する2つの種を作って合成するということだった。
ところがこれを知っても4次魔方陣でさえ、かなり苦戦しているのではないかな。
単に種を作るのでさえ、大変なのに直交という条件まで付くと手がつけられない?
ところが、これから考えていく5次や7次などでは実は簡単に種を作り、直交させる方法がある。
しかも、この方法で作った魔方陣はなんと普通の魔方陣より遙かに条件の厳しい完全魔方陣となるのだよ。
それは、ずらし法という方法だ。
これからずらし法について3回に分けて説明していく。

T.素数次魔方陣の場合
U.奇数次魔方陣の場合
V.偶数次魔方陣の場合

今回はTだ。
さて、素数とは何だろう。中学生の諸君は知っているよね。

素数を小さい方からいくつか書いてみよう。
2,3,5,7,11,13,17,19,23,29,・・・
これらの特徴はなんだろう?
小学生の諸君も魔方陣に挑戦しようとしている君たちだからきっと共通点を見つけるに違いない。
よく考えてわかったら答えをクリックするのだよ。

答え

2,3も素数なんだけど、事情があってここでは5以上の素数を考えるよ。
事情というのは、2次魔方陣は存在しないし、3次魔方陣は完全方陣ではないということ。

さて、小中学生の諸君29より大きい素数を100ぐらいまで書いていってごらん。
素数はだんだん少なくなっていくけど、無限に存在することはすでに紀元前に証明されている。
ところが、1万までは何個、1億までは何個、1兆までは何個という素数分布がどうなっているかは最先端の数学でもよくわかっていない。
素数の分布に関してリーマン予想というのがあるけど、その予想は150年たった今でも証明されていなくて、
100万ドルの懸賞金が懸けられていた。
ところが、今年の6月に証明したと主張しその論文をネットに載せている数学者がいる。
ルイス・デ・ブランジェス・デ・ボルシアという人だ。
世界中の数学者がその論文の正当性を認めると、100万ドルはその数学者のものになってしまう。
もう少し早ければ、君たちも100万ドルをもらうチャンスだったのだよ。

素数などについて考える学問を整数論という。これは純粋数学で、実験とは無縁の世界だ。
論証だけで議論が進んでいく世界だ。
ところが不思議なことにリーマン予想は、
原子物理学のエネルギー準位と一致しているというのだ。
原子物理学は、自然の究極の謎を解明する学問だ。
もちろん、自然科学(理科)だから実験や観察によってしか真理であるかどうか証明できない学問だ。
純粋数学で実験を全く必要としない整数論と実験によってしか真偽の決められない原子物理学がつながっている、
これは不思議なこととしかいいようがない。
紀元前にピタゴラスという人が、宇宙の秘密は数にあるといったのだけど、
あながち誤りではないのかもしれないね。
自然の究極の秘密は、素数が握っている!

少し脱線したけど、素数とは不思議なものであることが感じてもらえれば僕としては大変うれしい。
リーマン予想に関する本を何冊かインターネットで購入予約し、9月に来ることになっている。
勉強したらリーマン予想についてこのHP上で解説しようかなと思っている。
その際には、是非またこのHPに来て欲しい。
脱線はやめて本論に戻ろう。


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