種を合成する際の注意点


小中学生の諸君、4次魔方陣と5次魔方陣はできたかい?
なんもんだろう。

おさらいしておこう。魔方陣を作るには、魔方陣の種を2つ作って合成すればよい。
4次魔方陣を例にあげれば、次が種である。

0 1 2 3
3 3 0 0
2 2 1 1
1 0 3 2


1 0 3 2
1 3 2 0
2 0 1 3
2 3 0 1

合成はどちらかを十の位と見て4をかけてそれに他方を加える。さらに、通常の魔方陣にするためにすべてに1加える。
上を十の位と見た場合の赤の合成の式は下の通り。
×4++1=8
他も同様にして合成すると、

2 5 12 15
14 16 3 1
11 9 6 8
7 4 13 10


というわけで魔方陣は種から合成できるわけだが、
実は、種を合成する際に重要な注意点がある。
それに気がついた児童・生徒はいただろうか。

例えば、次の2つはいずれも4次魔方陣の種だ。

2 1 3 0
2 1 3 0
1 2 0 3
1 2 0 3


0 1 2 3
3 3 0 0
2 2 1 1
1 0 3 2

ところが合成すると、

9 6 15 4
12 8 13 1
7 11 2 14
6 9 4 15

確かに、どの列どの行どの対角線の合計も34になっている。
だが、これは魔方陣といえるだろうか。よく見れば問題があることがわかる。
4,6,9,15が2個ずつ入ってしまっている。その代わり3,5,10,16が抜けている。
4次魔方陣というためには、16個のセルに1〜16までの数字が1個ずつ入っていなければならない。
その条件を満たしていない。

何が問題か。
実は、2つの種は無条件に結婚(合成)させられない。
2つの種の結婚には条件が付くのだ。
2つの種の相性が悪い場合、結婚させられない。
相性が悪いのに無理に結婚させると、
できの悪い子供(魔方陣もどき)ができてしまう。
相性の合う種を結婚させたとき、初めて正常な子供(正しい魔方陣)が生まれるのである。
では相性が合うための条件は何だろうか。
考えてみよう。



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