ずらし法で奇数次魔方陣を作ろう!


まず奇数とは何かな?
3,5,7,9,11,13,・・・だ。
これは2で割り切れない数だ。
素数は2を除けばすべて奇数だ。
したがって、素数次魔方陣はすべて奇数次魔方陣ということになる。
しかし、5次以上の魔方陣に関しては前回のべた素数次魔方陣の方法を使ったほうがよい。
なぜなら完全魔方陣になることとできる魔方陣の種類数がずっと多いからである。
(今回の方法は、素数次の方法を限定したものなので、できる魔方陣数は少なくなるのである。)
したがって、適用次数は3,9,15,21,・・・などだ。

やり方は、素数次魔方陣の場合とほとんど同じだが、2点違いがある。
1点目は、素数次魔方陣の場合は1行目に入れる順列(数字の並び)はまったく制約がなかったが、
奇数次の場合は制約があるということ。
その制約とは、1つ目の種の最初は必ず真ん中の数字を入れなければならないということ。
また、2つ目の種の最後は同じく真ん中の数字を入れなければならない。
9次を例にすると、0,1,2,3,4,5,6,7,8の真ん中の数字4を入れなければならない。
2点目は、ずらし方に制約がある。ずらしは、1ずらしと逆1ずらしに限定される。

9次魔方陣を作ってみよう。

4 0 1 2 3 5 6 7 8
8 4 0 1 2 3 5 6 7
7 8 4 0 1 2 3 5 6
6 7 8 4 0 1 2 3 5
5 6 7 8 4 0 1 2 3
3 5 6 7 8 4 0 1 2
2 3 5 6 7 8 4 0 1
1 2 3 5 6 7 8 4 0
0 1 2 3 5 6 7 8 4


0 1 2 3 5 6 7 8 4
1 2 3 5 6 7 8 4 0
2 3 5 6 7 8 4 0 1
3 5 6 7 8 4 0 1 2
5 6 7 8 4 0 1 2 3
6 7 8 4 0 1 2 3 5
7 8 4 0 1 2 3 5 6
8 4 0 1 2 3 5 6 7
4 0 1 2 3 5 6 7 8


37 2 12 22 33 52 62 72 77
74 39 4 15 25 35 54 59 64
66 76 42 7 17 27 32 46 56
58 69 79 44 9 14 19 29 48
51 61 71 81 41 1 11 21 31
34 53 63 68 73 38 3 13 24
26 36 50 55 65 75 40 6 16
18 23 28 47 57 67 78 43 8
5 10 20 30 49 60 70 80 45


この方法でできる9次魔方陣は
(8×7×・・・×2×1)×(8×7×・・・×2×1)=1,625,702,400

約16億個 11次魔方陣の場合の3京個と比べるといかに少ないかがわかるよね。

8は1行目の2個目のセルに入れることできる場合の数。
4は使われてしまっているので、7通りの場合の数しかない。
ずらし方は選べないので素数次魔方陣でついた最後の括弧はない。

もちろんこれは普通の魔方陣で完全方陣ではない。
だから、素数次でない奇数次の場合、できる数も質も違っている。

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