マルチスレッド版数独自動生成ソフトC++コードを題材とする超初心者のためのVisual Studio C++講義
第14章 一般種法による超超高速魔方陣自動生成
第3話 商と魔方陣の驚くべき発見

構造解析のトレースと同じで最初から最後までやったら分厚い1冊分の分量になってしまいますから、
最初の方のトレースに限定されます。
後のトレースは読者に皆さんが各自やってください。
コンピュータの動きを知ることは、
プログラミングを学ぶ上で不可欠なことです。
なんとなく分かったではだめなのです。
一部分でもトレースをすることが重要です。
トレースに入る前に

重要な話があります。
6次魔方陣種では、6次魔方陣総数が少なくとも6800京存在するとされていますから、
少なく見積もっても種の数は兆の単位は下らないことは確実です。
そして、ランダムに作っているので種の重複は起きないと考えていましたが、
実験すると

種の重複はありました。
ですが、

商と余りから合成した10000個の魔方陣には1つたりとも
重複は存在しませんでした。
これは何を意味するのでしょうか。
第5話課題は種余りの生成ですが、
第2話でお話ししたように、
余りの生成では直交条件という厄介な条件が加わります。
(Y,X)の組みわせの重複は認めないという条件です。
種商では重複がありました。
それにもかかわらず、合成した10000個の魔方陣には1つたりとも
重複は存在しなかったのは、
直交条件があるために商の重複があっても余りはまったく異なるものになっていたために、
1万個生成しても1つたりとも重複がなかったと推測されます。
これは重要な発見です。
理論的に予想していたことと実験結果が異なっていたということです。
私は知りませんでしたが、1980年代からから実験数学という考え方が提唱されていたというのです。
それを知らずに私は自サイトで実験数学論を展開していました。
物理学と化学においては、
理論物理と実験物理、理論化学と実験化学があるように、
数学にも実験数学と理論数学があるべきだという主張です。
理論物理については日本人のノーベル賞受賞者の1人目と2人目が、
理論物理学者の湯川秀樹と朝永振一郎です。
しかも、京都大学物理学教室の同級生であったということは有名な話であり、
理論物理という学問分野があること知っている方は多いと思います。
本当は朝永振一郎の方が1つ年長でしたが、
結核で1年休学しており、同級生となったのです。
敗戦で沈んでいた日本人が、
湯川秀樹がノーベル賞を受賞して自信と誇りを取り戻したことは聞いたことがあるのではないでしょうか。
湯川秀樹は中間子の存在を理論的に予言しました。
そして、宇宙線に中間子が存在していることがわかり日本人で最初のノーベル賞受賞者になったのです。
ノーベル化学賞受賞者の福井謙一の学問分野は理論化学です。
実験や観測の前に理論的に予言するのが理論物理と理論化学です。
今回の実験からやはり実験数学という学問分野が必要であることが、
示されたと考えています。
第14章第2話へ 第14章4話へ
本講義トップへ