社会契約論研究 はじめに
 現在、自民党によって日本国憲法の改悪が画策されている。自民党の改憲草案は、立憲主義を否定し、人権保障・国民主権主義・平和主義の日本国の三大原理を否定し、戦前の神道による国家支配=日本型ファシズムを理想の社会とする著しく時代錯誤している草案である。世界史の民主主義への流れに逆行する反動的な性質を有し、イギリス・オランダ・フランス・ドイツなどの極右勢力やアメリカ大統領トランプのポピュリズムとも共通点をもつ大変危険な動きである。
 さらに、自民党改憲草案の狙いは、社会保障制度と社会福祉制度の切り捨てである。一言で草案を語るなら復古調と新自由主義である。新自由主義は、リーマンショックによって破綻が証明されているにもかかわらず、自民党の改憲勢力は新自由主義にしがみつき、小さな政府=自己責任の社会を目指している。新自由主義は、機会さえ平等に与えれば、後は本人の努力の問題であり、本人の責任であると考える。資本主義の本質を全く理解していない的外れな考え方である。
 そもそも自由主義という思想自体が、資本主義を美化し、本質を隠蔽するイデオロギーなのである。資本主義の本質とは、等価交換に基づく労働搾取である。おそらく、労働搾取率は古代奴隷制社会と封建主義社会の時代より大きい。一方に富が集中し、他方に貧困が蔓延している。年収で100万円を切る人がいる一方で、50億円を超えている人もいる。労働生産性が上がり、生活水準は全体的に底上げされているために見えなくなっているが、富を比較すると古代奴隷制社会や封建主義社会以上に貧富の格差の激しい社会なのであり、それが資本主義社会なのである。
 自由主義イデオロギーは、人が自由になるためには、経済的条件が不可欠であることを、すなわち、生活が成り立っていなければならないという当然のことを忘れているというより、意図的に隠蔽している。機会が均等に与えられる!!・・・そんなものは幻想以外のなにものでもない。階級の再生産構造が、資本主義社会には組み込まれていて、機会の均等などあり得ないし、均等にする意志も最初からないのである。不平等を前提にする社会こそが資本主義社会なのである。
 自由を実現するためには、平等が実現されていなければならないのである。生活に追われている人には、余裕などどこにもない。夜12時まで残業させられているのに、書類上は定時に帰っていることにされている。労働基準法を犯しているブラック企業が跋扈している。夜12時まで残業させられた人は、ただ泥のように寝るだけであり、次に日には疲れた体に鞭を打ち出社するだけだ。どこに自由があるのだ。実際には、奴隷のように拘束されている。これが自由主義や新自由主義というイデオロギーの真の姿なのである。
 私は、自民党による改憲に断固として反対する。立憲主義と民主主義を守るために、日本国憲法の制定過程や理念を研究し、さらにその背後にある政治思想や政治理論を研究するためのページを新設する。
 最初に、民主主義に基礎を与えた政治理論であるルソーの社会契約論を研究したいと思う。この政治思想書は、フランス革命・アメリカ独立宣言に大きな影響を与え、現在の民主主義を導いた偉大な政治理論であるが、同時期にルソーが書いたエミールと比べると、とてもわかりにくい本である。エミールが小説形式の韻文で、詩的であり美文であるのに対して、文章自体もうまいとはいえず、晦渋であると言われても仕方がない側面がある。難解であることが、一般の方への普及を妨げていることは、間違いのない事実であろう。
 そこで、哲学や社会科学の本を読んだことのない人でも、理解できるように社会契約論を解説したいと思う。最初に、本文を引用して、次に背景にある考え方を解説して、私の解釈を大胆に加えた超超訳を記述し、最後に要旨を述べることによって、ルソーの社会契約論がすべての人にとって身近な書になるように努力したいと考える。超超訳については、原文にないことを勝手に入れている・・・という批判の声は覚悟している。しかし、ただ単にわかりやすい言葉に代えただけでは、社会契約論を理解することは難しい。本文には直接は書かれていないが、社会契約論全体を読んでそのように解釈できることを原文に付け加える試み自体は、評価されてもよいのではないだろうか。もちろん、その解釈は所詮、私の解釈にすぎないので、異なる解釈をされる方も当然いらっしゃるであろう。
 ルソーは一般意志の成立には、今の言葉で言えば熟議が必要であるとしている。情報がすべての人に公開され、すべての人が自由に意見を言い合う環境がなければ、一般意志は成立しない。解釈同士をぶつけ合うことによって、ルソーの社会契約論の正しい理解へと近づいていくであろう。したがって、私の解釈は一つの試みに他ならず、異なる解釈を私は大歓迎する。批判は真摯に受け止め、研究を進展させていきたいと思う。前向きな批判を是非ともお願いする次第である。



サンプル1へ

a


初心者のための excel 2016 マクロ VBA 入門講義 基礎から応用まで
vc++ c言語 c++ 入門 初心者 基礎から応用まで
eclipse c++ 入門
魔方陣 数独で学ぶ VBA 入門

数独のシンプルな解き方・簡単な解法の研究
VB講義へ
VB講義基礎へ
初心者のための世界で一番わかりやすいVisual C++入門基礎講座
初心者のための世界で一番わかりやすいVisual Basic入門基礎講座

初心者のための世界で一番わかりやすいVBA入門講義(基礎から応用まで)
初心者のための VC++による C言語 C++ 入門 基礎から応用まで第1部
eclipse java 入門
java 入門 サイト 基礎から応用まで
本サイトトップへ