魔方陣パズル第3話 魔方陣パズルの解き方(2)

前回のまとめをしてみましょう。
@ 行・列・対角線の和と平均を求める。和は、すべてを足して行数(=魔方陣の次数)で割る。平均はさらに、和を列数(=魔方陣の次数)で割る。
A 奇数次魔方陣の場合は@の平均がスペシャル(特別の数)となり、真ん中のセルの有力候補。
B 補数の組を考える。補数とはその2数の平均が@の平均と一致するもの。
条件のキツイセルから順に埋めていく。自動決定するセルと勘(仮説)や考察が必要なセルに分かれる。
自動決定の方をC
勘が必要な場合をDとしましょう。

E Dの仮説を考える際に必要なチェック項目は数字の重複がないことと、最小数と最大数です。
  なぜ最大数と最小数をチェックしなければならないか具体例で説明しましょう。
  例えば、4次魔方陣において列に1,2が入っている場合、列の残りの2つは15,16でなければ列の合計は34になりません。
  したがって、セルに入る最小数は15です。セルには15以上を入れなければなりません。15または16がすでに使われている場合は
  1か2のどちらかを別のものにしてやり直さなければならないことになります。
では、今回は4次魔方陣パズルを題材にしてこの6原則で問題を解いてみましょう。

10 * * 15
* * * *
* 11 * *
*  9

@ 行または列または対角線の和
   (1+2+3+・・・+16)÷4=34
   その平均
   34÷4=8.5
A 偶数次なのでスペシャルなし。
B (1,16)、(2,15)、(3,14)、・・・、(8,9) しかし、偶数次なので今回は使わない可能性が高い。
C 自動決定するセルがある。

10 * * 15
* * * *
* 11 * *
*  9

ピンクのところ。対角線上のピンクは対角線の和を34にするために3、
一番下の行のピンクは行の和を34にするために16に確定する。

10 * * 15
* * *
* 11 * *
16  9

D この中で一番条件の強いセルは

10 * * 15
* * *
* 11 * *
16  9

黄色のセルである。黄色のセルの合計は10+4=14であるから
20でなければならない。
使われていない最大数は14で同じ数字は重複して使えないので可能な組み合わせは、
(14,6)、(13,7)、(12,8)、(8,12)、(7,13)、(6,14)

10 * * 15
* * *
* 11 * *
16  9

しかし、水色の合計は27となっているので

10 * * 15
* * *
* 11 * *
16  9


  * 

には7未満すなわち6以下の数字しか入れることができないので(6,14)が確定する。
ここで使っている原則はEです。最大数をチェックしたわけです。

10 * * 15
* *
* 11 14 *
16  9

が自動確定して

10 15
* *
* 11 14 *
16  9


*

を決めればよい段階に達すます。

10 15
* *
* 11 14 *
16  9


  *

の合計は19で

  *

の合計は25なので

10 15
* *
* 11 14 *
16  9


  

には9以下の数字しか入らず7,2しか可能性がなく、
2とすると

  

が17になり4次魔方陣のセルに入る数字の最大数16に反して、
2の可能性が消えて、

  

の7が確定する。

10 15
* *
11 14 *
16  9

ピンクが自動確定して12となり、

10 15
12 *
11 14 *
16  9

残りもそれぞれ自動確定して

10 15
12 13
11 14
16  9

となり4次魔方陣が完成する。
これで魔方陣パズルの解き方の解説は終わりにして、いよいよ実践編。
皆さんにパズルを解いて頂きますよ。
まず、初級編に挑戦してください。

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